まほろんQ&Aコーナー(旧石器・縄文時代の回答)

18 土器はどのように作られ、何に使われたのですか?

 縄文時代が始まるころ、だいたい今から1万3千年前くらいに、世界の気候が全体に暖かくなってきます。日本ではドングリの木や栗の木のような「落葉広葉樹(らくようこうようじゅ)」という木が増えはじめ、動物もシカやイノシシなどの小形のものが増えてきます。それまでの旧石器時代には、マンモスやナウマンゾウなどの大型の動物を食料としてきましたが、それらが絶滅してしまいました。それらに変わる食料として、植物の実などを煮て食べることが必要になり、丈夫な煮炊(にた)きの道具として作られたものが土器だと考えられます。これにより、人々はムラをつくり、あまり移動をしない定住生活(ていじゅうせいかつ)を始めます。ですから縄文時代以来、ずっと土器は主に煮炊きの道具として活躍します。他には弥生時代以降には、種もみなどを貯蔵(ちょぞう)する道具としても、使われるようになったと考えられます。


縄文土器(天栄村桑名邸遺跡出土)

前の質問へ←  →次の質問へ →質問一覧に戻る