〈古墳時代〉
 矢吹町白山A遺跡3号住居跡をモデルとした。5世紀後半(古墳時代中期)の佐平林式期の住居跡である。北壁の中央にかまどがあり、かまどの東側に貯蔵穴がある。
かまど側部分、1/4程度を復元した。内壁は杉皮、土留めは板材を細木で留めた。結縛は藁縄を用いた。柱は四本で、北東に位置するものだけを立てている。この柱から間仕切り溝が延びていることから、この部分に板材で腰高の間仕切りを設け、食器置き場とした。床には部分的にむしろを敷いた。貯蔵穴部分は浅く窪めて連結した板で塞いだ。
 かまどには甕と甑を設置して米を蒸した状況を復元している。復元食器は須恵器ハソウと杯、土師器杯、木製槽など。料理は季節を春に設定し、強飯(米、クルミ、ソバの実、ハスの実)と野草のスープ(ヨメナ、ノビル、セリ、ヤマノイモ入り)、蒸し料理のおかずとしてギョウジャニンニクの蒸しものとソバ粉、クルミ、ヤマノイモ、蜂蜜を混ぜて練り蒸し上げたものを作ってみた。蒸し料理に注目したものであり、文献記録等の根拠があるものではない。
 道具類は鋤、鍬、鎌、ヤリガンナ、刀子などを展示した。
 実物資料はブース内に矢吹町白山A遺跡と郡山市正直A遺跡の土師器、須恵器を露出展示し、小ケース内には矢吹町弘法山古墳群出土の勾玉等装身具、郡山市正直A遺跡の勾玉形石製模造品を展示した。

<古墳時代>ブース
矢吹町白山A遺跡3号住居跡
<古墳時代>ブース設計 <古墳時代>の食卓