まほろんQ&Aコーナー(旧石器・縄文時代の回答)

 縄文時代の家の屋根は、今の家の屋根と同じだったのですか?

 縄文時代の家のつくりを考える時に、火事にあった当時の家の跡がとても参考になります。発掘調査をすると、火事になった家の中からは炭になった柱や屋根の材料などが発見され、残った材料から屋根がどのように作られていたかが、ある程度わかります。
 地面を掘りくぼめてつくる竪穴住居(たてあなじゅうきょ)は、外から見ると、地面の上に屋根をのせた「円すい形」に近い形の家だったようです。屋根の骨組みは家の天井の中心に向かって木を縦に並べ、細い木をその間に横にしばりつけて作っていたようですが、その上には木の皮や萱(かや)をのせて屋根を葺(ふ)いたようです。
 最近、岩手県一戸町にある御所野遺跡(ごしょのいせき)や福島県福島市にある宮畑遺跡(みやはたいせき)で、屋根の上に土を葺いたと考えられる縄文時代の竪穴住居が発見されており、屋根の上に土をのせた家があったのではないかと考えられるようになりました。
 しかし、このような土を葺いた屋根の家がどのぐらいあったのかについては、まだわかっていません。
 なお、まほろんの野外展示にある縄文時代の家は、萱葺き屋根で復元しています。


まほろんの縄文時代の家の屋根
 

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