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炭づくりイベント

 本県の浜通り地方の製鉄遺跡からは、周囲の壁が真っ赤に焼けた四角い形をした土坑がたくさんみつかっています。底面には木炭が残っているものもあるところから、現在、炭を焼いた土坑ではないかと推測されています。
 実際にこのような土坑でどれ位の炭が焼けるのかを確かめるべく、まほろんでは、6月5・6日の両日、この大きさの土坑を作って、炭をつくるイベントを行いました。当日は鉄づくりでもお世話になった福島市の刀匠藤安将平氏のご指導をいただき、34名のみなさんが参加されました。
 まず、あらかじめ当館の敷地の一角に130×90cm、深さ55cmと65cmの2基の土坑を作っておき、5日の午前10時30分から材料の薪を燃やし始め、夕方8時過ぎには、上面まで完全にオキがたまりました。そこで、ジョウロで水をかけ、カヤをのせて上に水を含んだ麻袋をかけ、その上に土をかぶせ密閉しました。
 翌日、10時過ぎに上の土をどけて、恐る恐る中を開けてみると、無事黒々とした炭が出来上がっていました。2つの土坑を合わせた炭の量は土嚢袋31袋分に上り、1基で約50kgの炭が出来上がりました。参加者のみなさんには一部をビニール袋に入れて持ち帰ってもらいました。
 今回のイベントでは、炭窯を使わなくても、簡単な土坑でかなりの量の炭を焼けることが大変良くわかりました。


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